「本を守ろうとする猫の話」を読んで
年末から読んでいた夏川草介さんの「本を守ろうとする猫の話」を読みました。
「神様のカルテ」の著者である夏川さんの医療系以外の本を今回、初めて読みました。
著者が、本を読む、その意義を改めて整理されている部分があるとともに、現代社会に対する批判的なものも含まれているような感じもしました。
読んだ本の数に固執すること、本のあらすじだけ読む、売れる本だけが売られる。
時間がない中で、あらすじだけで本編を読まない人だとか、売れる本だけが残っていき、売れない本はなくなっていくとか。
私は、あらすじだけではなく、登場人物の心の描写、それを垣間見れるのが本の良いところだと思っています。
というか映像でそれを読み取るのがうまくできないのもありますが。
そして、本は”人を思う心”を教えてくれる。
このフレーズも何とも印象的です。
これは確か神様のカルテ0でも書かれていたように思いますが、人は自分の人生しか歩むことができませんが、本を読むことで、他の人の思いや考えに触れることができる。
それは本当に大きいかなと思います。
あともう一つ思い出したフレーズとして「読んで難しいという本に出合ったら、それはチャンス。新しいことが書いてあるって証拠だよ」。
いつも、難しい本は投げ出してしまいがちですが、こういうポジティブな思考で本を読んでみようかな。