しがない地方公務員の日常

一地方公務員が日々感じていることや子どもとの日常、本の感想等

「グッドバイ」を読んで

厳戒は、朝井まかてさんのグッドバイを読みました。


最初は、少し古い言葉に慣れないなと思っていましたが、読んでいけばなんのその、全然気にならなくなりました。
気付けば電車の中で夢中になり、気付けば降りる駅なんてことも。



しかも、この話を最初は想像の話かと思っていたら、実は実際にいた人がモデルになっていて驚きました。


主人公の大浦慶氏の生きざまがすごいですね。油屋から茶葉貿易に乗り出す発想、がむしゃらに働く姿、そしてそれが政治の世界にも関わってきていたとは。
何より、詐欺にあい、挫折したところから這い上がるところは本だけでは想像できない苦労を感じました。
挫折したときに、人の本性がでると言われます。
その挫折を乗り越えたからこその彼女の凄さがよら、感じられるのかなとも思いました。

先見の明、がむしゃらに働く、挫折した後の精神など、お慶の生きざまには学ぶことが多くあるように感じました。


また弥右衛門も地味に好きですね。最初はいけすかん人だと思いましたが、茶葉商売が傾いたときにまた助けに来てくれたり、横浜で工場に携わるかというときにも背中を押したりと、よい味を出していました。


なんだかんだ、おもしろい本でした。