「線は、僕を描く」を読んで
最近、更新も少なく、加えて本のレビューもかなり久しぶりです。
今回、読んだのは、「線は、僕を描く」です。
以前に映画館に行った際に紹介動画を見て、そこから興味が湧き、今回読むに至りました。
この本もそうですが、小説を通して主人公の想いを追体験できるとともに、新しい世界を知ることができるのが読書の魅力だと感じました。
この小説は、水墨画に注目したものであり、水墨画の魅力を感じ、水墨画を直接見てみたいとさえ思いました。
また著者が水墨画家であることも興味深いです。
小説の内容としては、両親を失った青年が失意の中で、水墨画の名人に見初められ、水墨画に向き合っていく話です。
水墨画の本質が「命を描く絵画」。これは芸術の世界では他にも通じる部分はあるのだと思いますが、ただ描くのではなく、そこに命が宿っている。
すごく尊いものだと思います。
この小説の最後に描かれている菊の水墨画。小説を読む前と後ではとらえ方が全然違うと思います。
本当に本を読むことで新しい世界に触れることができる、読書は幸せなことだと思います。