「ケーキの切れない非行少年たち」を読んで
以前に新聞の広告欄で見つけて、題名がおもしろそうだったので、読みました。
この本を読んで、少年の犯罪を犯した子どもの認識が以前と変わりました。
以前は、そういう性格といってしまえば乱暴ですが、ある種個性や性癖などかなと思っていたところがありました。
しかし、実際はそもそもの認知能力に問題がある。
さらに、認知能力が低いが故に、学校でいじめられて、その過度なストレスを発散するために犯罪に走る例があるということです。
そして認知能力が低いことに着目し、事前にしっかりと支援していたらこのような結果になっていなかった可能性があるということです。
特に注目すべきは境界知能といわれるIQ70から85の層で、70を下回れば療育手帳がもらえるものの、それ以上では、少し低いというだけで一般の人と同じとなります。
しかし、一概にそう判断するのは適切ではなく、個人個人の状況を見て支援しないといけないというものです。
ほんと、これって自分の子どもが、物忘れが多くて、病院を受診しても、
ちょっと知能指数が低いけど、問題ありません
と言われれば、そこまでです。
そして、自分が普通にできることができない子どもに苛立ち、子どもは子どもでそのストレスから非行に走るなんてことは普通にある話だと思いました、
しかし、この本を読んで、そういう事情がわかると一概に問題ないと判断していいわけでないことはわかります。
私も子どもを持つ親として、この点をしっかり知っておく必要があると感じました。
私のこれまでとの認識とは違う観点で書かれていたため、おもしろくあっという間に読めた本でした。